ドイツのアドベントの時期になると家庭で飾られるドイツの煙出し人形。
煙出し人形はドイツ語では、der Räuchermann(ロイヒャーマン)と言います。
もしくは、小さいものは、das Räuchermännchen とも呼ばれます。
煙出し人形は、ドイツの伝統的なクリスマスの飾りで、年中飾られるものではありません。
木製の人形の身体の中に三角のお香を入れて、口から煙が出て、タバコを吸っているように見える仕組みになっています。
クリスマス前のアドベントの期間だけに感じられる懐かしいお香の匂いが、ドイツのクリスマスを感じさせてくれます。
クリスマス前のアドベントについても、書いています。
ここでは、煙出し人形の起源や使い方と、通販で買えるオススメの煙出し人形を紹介します。
煙出し人形について
煙出し人形は、1830年頃に最初に作られたと言われています。
発祥は、ドイツの真ん中の東の方チェコとの国境あたりにある、ザクセン州のエルツ山地のザイフェンという木のおもちゃの村。
ここで作られている木工細工の人形の一つです。
人形たちは、それぞれ職業を持っています。
多くの場合は、エルツ地方の伝統的な職業の人形で、鉱員やパン屋、プレッツエルを売る人なども見られます。
また、人形とは違って、家の煙突から煙が出るデザインのものもあります。
煙出し人形は基本的にハンドメイドで、どれもとても手の込んだ細工が施してあります。
最近では、サンタクロースの人形も見られますが、サンタクロースはドイツの伝統とは少し違いますね。
煙出し人形の使い方
これは我が家にある煙出し人形です。
クリスマスのオーナメントを売る人です。
使い方は簡単。
人形は腰の部分で2つに分かれていますので、バラして中のホルダーに三角のお香を置きます。
我が家の煙出し人形は、お香を写真のように逆さにするタイプですが、立ててもいいですし、吊すものがなくて立てるタイプのものもあります。
お香も、昔ながらのものがあります。
最近は、カラフルで色んな香りを楽しめるものも出ていますが、基本的にはこの黒い三角のお香です。
香りは特に特徴のない・・・スタンダードなお香の香りです。
口から煙が出ているのが見えますか?
木のパイプを加えていて、プハーーと煙を吐き出しているデザインになっています。
煙出し人形の選び方
サイズは、高さ9cmくらいの小さなものから、15cm、24cm、大きいもので30cmくらいのものまであります。
我が家の煙出し人形は、約15cm。
大きすぎる置き物はちょっと存在感がありすぎるかなと思い小さめを選びましたが、正解だったと思っています。
人形はそれぞれ職業を持っていたり、何かをしている人だったりするので、身近な職業の人形を選ぶのも楽しいですね。
私は以前、警官の友人に警官の煙出し人形をプレゼントしたことがあります。
通販で買える、おすすめの煙出し人形
おもちゃ屋さん
ドイツ・ザイフェンの木工芸工房の中でもとても有名なKWO社からの煙出し人形。
比較的大きな会社ですが、それでもなおハンドメイドにこだわっている、信頼のおける会社です。
この人形はおもちゃ屋さんですね。
おじさんが売っている、手の込んだ小さなおもちゃをご覧ください。
一つ一つ手作業とは思えない、丁寧な作業が伝わってきますね!
パン屋さん
再びドイツのKWO社からパン屋さんです。
あれ、パン屋さんが持っているプレッツエル、2つとも真っ黒ですね・・・
焦げちゃったのかな???
お茶目なパン屋さん。
カトリック牧師
ミュラー(Müller)も同じくドイツ・ザイフェン木工芸工房の中でも有名な工房の一つ。
丸みのあるデザインが特徴のミュラー社の煙出し人形。
カトリックの牧師さんです。
太っちょ農家
また登場です、KWO社。
ミュラー社のデザインが丸みがあるのが特徴と書きましたが、KWO社も丸いボディーのデザインも作っています。
今回の職業は、農家さん。
カゴの中の採れたてのお野菜ももちろん木工芸。
足元に可愛いブタもいます。
太っちょ鉱夫
元々鉱山の町だったエルツ山地初の煙出し人形。
鉱夫デザインのものは完全なる伝統のデザインと言っていいでしょう。
お香について
お香は、三角形をしている、煙出し人形専用に作られたものを使います。
近年はいろいろなフレーバーが出ています。
ミモザ、ラベンダー、バニラやグリューワインなど。
最も伝統的な香りのものを紹介しておきますね。
この香りがすると、クリスマスだな・・・って思えてきます。
最後に
ドイツ東部のあるエルツ山地伝統の煙出し人形を紹介しました。
クリスマスデコレーションの一つとして、お家に飾ってみてはいかがでしょうか。
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