ドイツ語学習を進めるうちにある時ふと湧いてくる疑問を解決する、キノコのドイツ語ヒント集。
テキストに書いていないような、隅っこ突っつくような問題を解決していきます。
今回はドイツ語の不定詞で使う”zu” についてです。
英語でいうところの “to 〜(動詞)” ですね。
ドイツ語だと不定詞は、 “zu + Infinitiv(動詞の原形)” で表現されます。
しかしいつも “zu + Infinitiv(動詞の原形)” というわけではないというところが、またドイツ語のイヤ〜〜〜なところ!
そんな、まさか!意地悪なの?!
意地悪じゃないんですが、動詞の原形の前に zu が必要な場合と、不要な場合があります。
それはその文に活用されている動詞によって変わります。
単純な決まりがあるから、難しくないよ。
一緒に見ていこう!
不定詞とは
不定詞とは、「〜すること」「〜するため」など、動詞を名詞的に使うときに、 “zu + Infinitiv(動詞の原形)” で表現する文法の用法です。
zu + 動詞の原形で出来上がるので、「zu不定詞」と呼んでいます。
例えば簡単に、次のような文で使われています。
不定詞の基本的な使い方については、こちらの記事に詳しく書いています。
→ドイツ語文法、不定詞の使い方。zu不定詞語句を使った表現まとめ3つ
zu不定詞を使わない、不定詞の例外がある!
『不定詞といえば、zu不定詞!』くらいに言いたいところですが、実は zu を使わない例外があります。
ここからがこの記事の本題だよ!
例外って本当イヤですよね。
でも、例外は大きく分けて6分類!
例外は大きく分けて、6分類
例外その1:Modalverben(助動詞)
ドイツ語助動詞(Modalverben)können,mögen,wollen,dürfen,sollen,müssen です。
助動詞と一緒の時は、 zu は不要です。
例)Ich kann kochen. (私は料理をすることができます。)
「〜することが」と言っているので、 zu が必要な気もしますが、助動詞können自体がすでに「〜することができる」という意味なので、惑わされないように。
先ほども紹介した不定詞の使い方の記事から、例外の例外を求めてこの記事にきてくださった方は、ココです!↓↓↓
例外その2:lassen
いろ〜〜〜んな意味や用法がある、ややこしい “lassen” 。
lassenも、 zu不定詞の例外です。
例)Ich lasse meine Haare schneiden. (私は髪を切ります。)
例外その3:行く(fahren, gehen)
「泳ぎに行く」とか、「見に行く」なんかの時は、fahrenもしくはgehenを使いますが、その時も “zu” が不要です。
例)Ich gehe schwimmen.(私は泳ぎに行きます。)
例外その4・5・6:見る・聞く・感じる
例外4・5・6は、一気にまとめちゃいます。
見る・聞く・感じる!
sehen, hören, fühlen!
・sehen
例)Ich sehe dich kochen.(私はあなたが料理しているのが見える。)
・hören
例)Ich höre dich singen.(私はあなたが歌うのを聞きます。)
・fühlen
例)Ich fühle schmecken.(私は味を感じる。)
fühlenの例文、思いつかなくてちょっと無理やりでゴメンちゃい。
ちなみに・・・
見る(sehen)が例外ですが、 schauenはzu不定詞の例外ではありません!
以上です!
間違いやすい例、2つ。
上にも書いたように、例外の動詞が文のメインの動詞(=述語)となる場合、その後に来る不定詞には “zu” が不要です。
ということは・・・。
例)Ich habe keine Zeit, ins Kino zu gehen.(私は映画館に行く時間がない。)
『gehenはzu不定詞にならない!』と頭が硬くなってしまっていると、この”映画館に行くための時間がない”という意味の”行くgehen”に zu を付けたらいけないっ!!!と思ってしまいがちです。
しかし、上の文のメインの動詞(述語)は、habe(haben) であり、gehenではありません!
なので、ここのgehenは、”zu不定詞” になります。
とっさに間違えないようにね。
zu lassen、zu fahrenやzu gehen、zu sehen、zu hören、zu fühlenは、あります!!!
もう一つ、ややこしい例文を見つけたよ!
えっ!まだあるの?!
動詞が3つ出てきます。
例)Es macht keinen Spaß, im Regen schwimmen zu gehen.(雨の中泳ぎに行くのは、楽しくない。)
直前に説明したように、 zu gehenは、machtに率いられているzu不定詞です。
schwimmenは、”泳ぎに行く”という意味でzu不定詞の例外になるgehenにかかっているので、zu schwimmenにはなりません。
これはややこしすぎだろ〜〜〜!!!
慣れるしかないね。
まとめ
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